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98話 ドレスルーム

last update Date de publication: 2026-09-09 06:42:33

にこやかに段取りを話し合っていると、応接間に使用人の一人が入って来て、岩本さんに何かを告げている。

「何だ? どうした?」

お爺様がそう聞くと岩本さんが苦笑する。

「泥棒猫、と言いますか。ネズミが二匹、ドレスルームに入り込んだようです」

岩本さんがそう言うとお爺様が眉間に皺を寄せる。

「ネズミ?」

そう聞き返したお爺様に対し、九条征哉がふっと笑いを堪えたのが見えた。

(征哉の言っていた、面白い事ってこの事?)

私はそう思い、聞く。

「征哉、あなた、何か知っているわね?」

そう聞くと九条征哉が笑いを堪えたまま、言う。

「ネズミに心当たりが」

九条征哉がそう言うと、お爺様が納得したように微笑む。

「あぁ……あのドブネズミ共の事か」

お爺様まで事の次第を分かっているような口ぶりだ。

「一体、誰の事なんです?」

私がそう聞くと、九条征哉とお爺様が顔を見合わせて頷き合う。

「見に行こうじゃないか」

お爺様がそう言って笑う。

◇◇◇

一番目立つ場所に飾られていたドレスを手に取り、私は自分に当ててみる。

「ねぇ、素敵じゃない?」

そう聞いても翔太はいかにも誰かに見られたらマズいという顔をして、言う
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  • 灰になった令嬢は宿敵の腕の中で牙を剥く   4話 絶叫

    及川は私を見つめ、頷く。「お嬢様、生き延びてください。それもあなたのお母様の最後の願いなのですから」そう言われて私はポロポロ落ちる涙を拭い、聞く。「私は、何をすれば?」及川が簡潔に言う。「時間がありません。今すぐにお嬢様のお召しになっている服とネックレスを外して頂けますか」及川はそう言って自分の足元にある遺体袋を見る。「この遺体にお嬢様の服を着せ、ネックレスをつけさせます。そうすればお嬢様は死んだ事になり、万が一にも生きている事が知られたとしても、その時にはお嬢様はここから遠い地へ離れている事でしょう」及川は私に紙袋を渡す。「着替えは中に」その紙袋を受け取る。漆黒のワン

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